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Sheet Music and Music Score

販売楽譜

キング・コットン[吹奏楽]

J.P.スーザ 作曲 (下中 拓哉 編曲)

商品番号 : MEMR-012

  • キング・コットン[吹奏楽] image1

N E W

楽曲情報

作曲者名:J.P.スーザ (Tomohito Matsushita)

編曲者名:下中 拓哉 (Takuya Shimonaka)

演奏時間:4分00秒

グレード:3.5(中〜上級)

スタイル:マーチレパートリー

Free Memo

アメリカの作曲家ジョン・フィリップ・スーザ(1854 – 1932)は、「行進曲王」という二つ名で、世界的に知られている。しかし、彼の生涯と創作活動が(特に日本では)同時に語られることは、ほとんどない。そこで、ムジカ・エテルナ合同会社が販売する、スーザの楽譜の解説として、あまり知られていない、スーザの生涯と創作について取り上げることにしよう。

スーザバンドとは
《自由の鐘》の解説の中で、スーザが1892年にスーザバンドを立ち上げたことに触れた。そして、そのスーザバンドは、スーザの名を世界に広めるという大きな役割を果たしたのであるが、そもそもスーザバンドとは一体何なのであろうか。
1880年代のスーザは、アメリカ海兵隊バンドの隊長として、充実した生活を送っていた。そんな中でも「自分の指揮に敏感に反応できる優秀な演奏家で組織した、自分の楽団を作る」という夢が、スーザの中に密かにあったことを、スーザは自叙伝“Marching Along”の中で述べている。そして実現したスーザバンドは、まさにスーザの夢の楽団であった。スーザバンドの奏者は、世界中から集められた。スーザバンドは基本的に80人前後で構成されていたようで、演奏会によっては100人規模の吹奏楽になることもあったようである。楽団員同士の仲は良く、また給与は奏者のレベルによって異なるものの、週給74ドルから200ドルであった。4回ものヨーロッパ演奏旅行と、1910年の世界一周演奏旅行を通して、スーザバンドは世界中で名の知れた人気楽団になった。行く先々で熱烈な歓迎を受けたスーザバンドは、音楽史上最も有名で人気を博した吹奏楽団であったと言っても過言ではないだろう。
さて、スーザの行進曲は、彼の生前にすでに多数出版されていたが、スーザバンドがスーザの行進曲を演奏する際には、出版されていた楽譜通りに演奏することは決してなかったという。その理由のひとつは、スーザバンドの形態にあった。出版されたスーザの行進曲は、正に「行進するのに」適したオーケストレーションを施したものであったが、スーザバンドは、コンサートバンドの形態を取っていた。そのため、スーザは演奏に際して、声部進行やダイナミクスなどに変更を加え、アクセントなど様々なものを付け加えていたという。

楽曲紹介

1895年から、スーザはスーザバンドと共にアメリカの各地を巡る演奏旅行を行った。その演奏旅行には、アトランタで行われる国際博覧会(Cotton States and International Exposition)での演奏も含まれた。アトランタのあるジョージア州は、コットンの産地として有名で、この博覧会もジョージア州とその製品の宣伝が目的のひとつであった。
その博覧会の公式行進曲として選ばれたのが、1895年の演奏旅行の合間に作曲された《キング・コットン》である。
この博覧会での演奏会では、様々な問題が起こった。博覧会自体が赤字に陥ってしまったため、依頼していたスーザバンドの演奏会を中止してほしいと博覧会の主催者が申し出てきたのである。様々な対案を話し合った結果、スーザバンドは演奏会の入場料を独自に取る形で、演奏会を行うことになった。入場料を取ることになったにも関わらず、演奏会は連日満席で、最終日を迎える頃には、博覧会の主催者が演奏会の継続を願い出るほどであった。
一歩ずつ上行してゆく力強い前奏に続き、軽やかな第1マーチが続く。第1マーチの後半楽段は、c-Mollの重みのある音楽で、前楽段との対比がとても良く効いている。第2マーチは、第1マーチと反行する形で旋律が作られている。トリオでは、質の良いコットンのようにやわらかな旋律が流れてゆく。トリオの間に挟まれるエピソードは、第1マーチの後半楽段の影響を受け、短調の翳りが生じる。このように、《キング・コットン》には、無駄のない形式の中で見事な対比が随所に盛り込まれている。(石原勇太郎)

楽器編成

Flute
Oboe(opt.)
Bassoon(opt.)
1st Bb Clarinet
2nd Bb Clarinet
Bass Clarinet
Alto Saxophone
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone

1st Trumpet
2nd Trumpet
Horn
Trombone
Euphonium
Tuba
String Bass(opt.)

Snare Drum
Bass Drum
Cymbals(opt.)

下中 拓哉 (Takuya Shimonaka)
東京都新宿区出身。尚美ミュージックカレッジ専門学校音楽総合アカデミー学科作曲コース(4年制)を卒業。作曲を徳備廉純、高橋伸哉の各氏に師事。
ポピュラージャンルでのリコーダー奏者としての演奏活動のほか、指導者としても活躍。器楽合奏や管楽器のための編曲作品が多数出版されている。
現在、東京リコーダー協会 AULOS講師、リコーダー奏者、作編曲家。