参考音源 / Trial listening
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楽曲情報 / About this music
作曲家名 :朴 守賢 (PARK Soo-Hyun)
演奏時間 :7分30秒
グレード :4(中〜上級)
スタイル :オリジナルレパートリー
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楽曲紹介 / Music introduction
大阪朝鮮高級学校吹奏楽部の委嘱により、2014年より作曲を開始、2015年秋に完成しました。
「4.24」というのは、「4.24阪神教育闘争」と呼ばれる、戦後の在日コリアンの民族教育復権運動を指します。特に、それを巡っての警察との武力衝突の末、日本の警官が発砲した銃弾が一人の在日コリアン青年に命中し、命を落とすという事件が象徴的史実です。
この史実を主題としながらも、そうして先人が守り切り拓いた民族学校で今日学ぶ子ども達に未来への希望を抱かせるようなエンディングにしてほしい、という顧問の尹忠新先生のご提案を基に構想を広げました。
私自身は日本の学校出身者のため、朝鮮学校のことやこの史実を勉強することから始めました。そうして生み出されたテーマ(楽曲の中心的な音楽的素材)は、史実と同じく重苦しいものですが、「重々しい過去がが未来の希望へと昇華していく」という構図は、多くの個人やコミュニティにも共感を呼ぶものと思い、私の中では万人に向けた普遍的な蘇生のストーリーとして書きました。
曲は、テーマが冒頭に示された後、時代や大きな力に翻弄され荒れ狂うような主部が呈示されます。その後、悲哀に満ちた中間部を経て、希望を感じさせる明るいサウンドを垣間見せながら主部が再現された後、真に希望に溢れた明るい未来を象徴するフィナーレで幕を閉じます。(朴 守賢)
楽器編成 / Instrumentation
1st Flute
2nd Flute
1st Clarinet in Bb
2nd Clarinet in Bb
Bass Clarinet in Bb
1st Alto Saxophone
2nd Alto Saxophone
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone
1st Trumpet in Bb
2nd Trumpet in Bb
1st Horn in F
2nd Horn in F
1st Trombone
2nd Trombone
Euphonium
Tuba
Timpani
1st Percussion
2nd Percussion
3rd Percussion
朴 守賢(PARK Soo-Hyun) 大阪音楽大学音楽学部作曲学科作曲専攻出身。
アジア作曲家連盟「アジア音楽祭」、 済州国際管楽祭(韓国) 、ISCM(国際現代音楽協会)「World New Music Days」(2009/スウェーデン, 2014/ポーランド)、高雄春天藝術節(台湾)等、東アジアや欧米を中心に作品を発表。 韓国ではKBSやMBSの密着ドキュメント番組が放送される。
第3回ACL-Korea青年作曲賞優秀賞、 第15回大邱国際現代音楽祭最優秀賞、日本クラリネット協会クラリネット作品コンクール第3位、関西現代音楽交流協会作曲賞、第7回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位(2015年度全日本吹奏楽コンクール課題曲V『暁闇の宴』)、等を受賞。
吹奏楽や室内楽作品を中心に多くの出版社から作品が出版されている他、「東アジア文化都市2017京都」開幕公演「The 饗宴(第1部)」作曲・プロデュース、台湾最大の民族打楽器楽団「Ten Drum」全国ツアー全編作曲、映画やTVドラマ、CM等の劇伴音楽等、幅広く作編曲を手がける。
指揮、クラリネット・リコーダー・巴烏(Bawu, 雲南の横笛)等の演奏、幼児音楽研究、芸術国際交流、等の分野でも活動。関西現代音楽交流協会、日本管楽芸術協会各会員。大阪朝鮮吹奏楽団常任指揮者、三木ウィンドフィルハーモニー招聘指揮者、大阪成蹊女子高等学校吹奏楽部コーチ、大阪音楽大学、大阪教育大学各非常勤講師を務める。