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Sheet Music and Music Score

販売楽譜

[吹奏楽]ジャーニー / Journey

浦木裕太 作曲

商品番号 : MEOR-007

  • [吹奏楽]ジャーニー / Journey  image1
参考演奏 / Trial listening


楽曲情報 / About this music

作曲家名:浦木 裕太 (Yuta Uraki)

演奏時間:6分00秒

グレード:4(中〜上級)

スタイル:オリジナルレパートリー

↓スコアサンプルはこちらから↓


楽曲紹介 / Music introduction

この曲は、「海の旅」をイメージして制作にあたりました。
大航海時代、新大陸を目指して旅をする船乗りは、海という強大な自然に立ち向かって行きます。海はときに美しく、ときに恐ろしいものです。3部構成の中間部(104小節目~)で船乗りは海の真の美しさを知ります。ゆったりと流れる中間部を境に海の美しさを知った船乗りの心境の変化を曲中から感じ取っていただけたら幸いです。
また、この曲の前半部(25小節目~)と後半部(143小節目~)では4分の3拍子のビートの中に8分の6拍子でリズムを取るヘミオラが多用されています。これらの部分のリズムを正確にとることが演奏の鍵になると思います。(浦木裕太)
Free Memo

音の揺れが波のように聴こえ、長大な調の流れがどこまでも続く大洋を思わせるためか、音楽作品には「海」をテーマにした作品が数多く存在する。ムジカ・エテルナ社と専属契約をしている若手作曲家の浦木裕太による《Journey》も、「海」をテーマにした作品である。
 静岡県立磐田南高等学校の委嘱により2014年に作曲された本作。「Journey」という、解釈の幅を大きく広げる抽象的な題名ではあるが、浦木は「海の旅」を念頭に置き、本作を作曲したと述べている。
 大航海時代の船乗りたちと、海の優しさと恐ろしさを描いたと言う本作は、重苦しく這い回るような低音の旋律で幕を開ける。憂鬱な旋律は徐々に力を増してゆくが、突如総休止が置かれる。ここまでを、旅立ちの前の不安や、それを断ち切ろうとする意志と感じることもできる。なぜなら、総休止が明けた後も、冒頭の旋律が積み重ねられてゆく様子に、船乗りたち――あるいは、《Journey》という音の大海を旅する私たち――の先の見えない不安やプレッシャーを感じずにはいられないからである。
 不安は重なりつつも、Allegro con forzaに入ると、決然と船に乗り込み、大海原の激しい波にもまれてゆく。リズム・パターンの変化が、海の波が変わりゆく様子を描き出す。厳しい自然の摂理を叩きこむような海の様子から一変し、穏やかな中間部へと進む。
 浦木によれば、中間部で船乗りたちは「海の真の美しさを知る」そうである。それは、夜中に船上から見る満月かもしれないし、海に反射する星々の煌めきかもしれない。あるいは、水平線の彼方から昇りくる朝の太陽を見た時かもしれない。ともかくも、海の上で見出だした自然の美しさを木管楽器群が中心となって歌い上げるのである。
 この流麗な中間部を経て、船乗りの心境が変わったのか、Allegrettoになった音楽は、前半とは異なった明るく爛々とした音楽へと変化する。本作の魅力のひとつが、「旅」を終わらせることなく、「旅の途中」で音楽のみを終わらせている点である。音楽はひとつの世界であり、本作の中で船乗りたちの旅はまだ終わらずに続いている。私たちの耳には聴こえなくとも、船乗りたちは《Journey》の中で、未知の世界を求めて帆を上げ、海の道を進んでいる。(石原勇太郎)
楽器編成 / Instrumentation

Piccolo
Flute 1
Flute 2
Oboe
Bassoon
Eb Clarinet
Bb Clarinet 1
Bb Clarinet 2
Bb Clarinet 3
Alto Clarinet
Bass Clarinet
Alto Saxophone 1
Alto Saxophone 2
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone

Horn 1
Horn 2
Horn 3
Trumpet 1
Trumpet 2
Trumpet 3
Trombone 1
Trombone 2
Trombone 3
Euphonium
Tuba
String Bass

Timpani
Perc. 1:
 Snare Drum
Perc. 2:
 Suspended Cymbal
 Ocean drum(option)
 Gong
Perc. 3:
 Bass Drum
 Wind Chimes
 Clash Cymbal
Perc. 4:
 Chimes
 Xylophone
浦木 裕太(Yuta Uraki)

1996年生まれ。静岡県磐田市出身。静岡県立磐田南高等学校普通科卒業。 現在、国立音楽大学 演奏・創作学科コンピュータ音楽専修に所属。音楽理論を星野雅子氏、作曲を古川聖氏、清水祥平氏、丸山和範氏、栗山和樹氏、コンピュータ音楽を萊孝之氏に師事。大学在学中より、CM音楽や舞台の音楽制作の仕事を受ける。また、様々な吹奏楽団、演奏会に作編曲作品の提供をし、主に吹奏楽作品の楽譜、CDを出版社各社から出版している。また、様々な方の協力を得て、自らの吹奏楽曲、アンサンブル曲の作品展を開催。それらの活動の他に、ミニマルミュージック、Max等のソフトウェアを用いた電子音楽の作曲も行っている。